ソナタ形式とは何か…それは「物語」形式であるということはご存知かもしれません。具体的には…と聞かれると答えられないかもしれません。
指導要領には…まずは音楽から、音楽を形作っている要素(音色、リズム、速度、旋律、テクスチュア、強弱、形式、構成)おそらく、「形式」と要素から見ていくのが一番わかりやすいと思います。
これをもっと簡単にするための教材は、音楽からは、ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」の第9番と、トムとジェリーの「へんなさかなつり」を使います。 そしてそれぞれを分解していきます。
ソナタ形式は「提示部」「展開部」「再現部」からなるといわれますが、この作品は「序奏」がその3つの前に、「コーダ」がその3つの後に来ます。ここからは0「序奏」1「提示部」2「展開部」3「提示部」4「コーダ」と表記します。
物語と照らし合わせると0「入り」1「登場人物の提示:トムとジェリーとスパイク」2「話の展開:へんなさかなとトムとジェリー」3「登場人物の再現:トムとジェリーとスパイク、そしてさかな」4「オチ:トムがジェリーにつられている」
まずは、生徒と仲良く「トムとジェリー」をみましょう。「へんなさかなつり」という作品がおすすめです。主人公Ⅰ「トム」、主人公Ⅱ「ジェリー」物語を飾る「スパイク」「へんなさかな」が登場します。
ソナタ形式の「主題」をそれぞれ分けてみると、第1主題と第2主題は「強い」「やさしい」などの対比で作られていることが多いです。さらに、「提示部」の第1主題と第2主題は、違う調性で描かれているのに対して、「再現部」は第2主題が第1主題同じ調性(同主調)で描かれています。
これを、「トム」という主人公Ⅰ、「ジェリー」という主人公Ⅱに当てはめてみると、1登場人物の提示では、トムは「ずるい(気が強い)」、ジェリーは「賢い(ちょっかいをかけられる)」という関係にあり、3登場人物の再現では、トムは「スパイクとけんかしている」、ジェリーも「スパイクとけんかをしている」となり同じ行動をとっています。
どうですかこれだけ見ても、同じ形式で書かれてますね。
もしよかったら、これを国語科の「走れメロス」に置き換えてみてください。もっとつながると思います。
次は、もっと詳しくやってみようと思います。
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